ニュース・コラム
【 コラム 】“もったいない学生たち”が溢れている ― 言語化できない優秀層の課題
公開日:2025年5月30日
最近、就職活動に取り組む学生のサポートをする中で、強く感じることがあります。それは、「ポテンシャルはあるのに、自分の価値を言葉にできない学生」が、想像以上に多いということです。知識も経験もあり、視座も高い。けれど、ESや面接になると急に表現が曖昧になり、エピソードが浅く感じられる。結果として、企業側から「印象に残らなかった」「うちで活躍できるイメージが湧かない」と判断され、早々に落とされてしまうのです。
これは、非常に“もったいない”。
一方で企業側は、限られた選考の時間の中で、候補者の「思考力」「行動力」「再現性」を短時間で判断しなければなりません。そのため、エピソードの裏にある「なぜそう考えたのか」「どんな工夫をしたのか」「その経験から何を学び、今にどうつながっているのか」といった“深掘りされた言語化”がない学生は、どうしても埋もれてしまうのです。
私はこのギャップを「情報不足」や「言い回しの問題」だとは思っていません。むしろ、「内省の浅さ」と「構造化の未経験」が根本にあると感じています。過去の経験を単なる事実として語るのではなく、「仮説→行動→振り返り→応用」という筋道で整理し、自分の中で納得感のある“ストーリー”として語れるかどうか。ここが、今の学生たちに足りない部分です。
企業が求めているのは、「自ら考え、動き、成果や失敗から学び続ける力」。これは、立場や職種が変わっても変わらない普遍的なビジネススキルです。そして、この力は言語化されて初めて、相手に伝わり、評価され、機会に変わるのです。
学生が「自分らしく働ける場所」を見つけるには、自分の価値を他者に伝え、理解してもらう必要があります。そして企業が「未来の担い手」を見つけるには、候補者の“中身”を聞き取る目と耳が必要です。だからこそ、私たち大人の役割は、どちらの側にも「言語化の力」を高める支援をしていくことではないでしょうか。
「伝える力」が、その人の人生の可能性を変える。
そう信じて、これからも学生たちの背中を押し続けていきたいと思います。
#就職活動
#エントリーシート
#ES
#言語化
#伝える力
これは、非常に“もったいない”。
一方で企業側は、限られた選考の時間の中で、候補者の「思考力」「行動力」「再現性」を短時間で判断しなければなりません。そのため、エピソードの裏にある「なぜそう考えたのか」「どんな工夫をしたのか」「その経験から何を学び、今にどうつながっているのか」といった“深掘りされた言語化”がない学生は、どうしても埋もれてしまうのです。
私はこのギャップを「情報不足」や「言い回しの問題」だとは思っていません。むしろ、「内省の浅さ」と「構造化の未経験」が根本にあると感じています。過去の経験を単なる事実として語るのではなく、「仮説→行動→振り返り→応用」という筋道で整理し、自分の中で納得感のある“ストーリー”として語れるかどうか。ここが、今の学生たちに足りない部分です。
企業が求めているのは、「自ら考え、動き、成果や失敗から学び続ける力」。これは、立場や職種が変わっても変わらない普遍的なビジネススキルです。そして、この力は言語化されて初めて、相手に伝わり、評価され、機会に変わるのです。
学生が「自分らしく働ける場所」を見つけるには、自分の価値を他者に伝え、理解してもらう必要があります。そして企業が「未来の担い手」を見つけるには、候補者の“中身”を聞き取る目と耳が必要です。だからこそ、私たち大人の役割は、どちらの側にも「言語化の力」を高める支援をしていくことではないでしょうか。
「伝える力」が、その人の人生の可能性を変える。
そう信じて、これからも学生たちの背中を押し続けていきたいと思います。
#就職活動
#エントリーシート
#ES
#言語化
#伝える力
株式会社アイデアル 山口幸子