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【 コラム 】心理的安全性の高い職場づくり – 企業文化の進化①

公開日:2024年9月27日

働く環境や社員の価値観が大きく変わりつつある現代において、組織の成長に欠かせない要素として「心理的安全性」が注目されています。この概念は、ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授によって提唱され、「組織の中で個人がリスクを取って発言や行動をしても、否定や罰を恐れずにいられる状態」を指します。多様なアイデアを生み出し、イノベーションを促進するためには、心理的安全性の確保が必要不可欠です。職場の「ハラスメント」が昨今取り沙汰されていますが、心理的安全性がある職場というのは、ただ「ハラスメントが存在しない」という状態だけではありません。ハラスメントの不在は、職場における最低限の基準に過ぎませんが、心理的安全性とは、それを超えて社員が自分の意見を自由に表現できる環境を指します。つまり、単に安心して働けるだけでなく、アイデアや提案、時にはミスや批判さえもオープンに話せる雰囲気が確保されていることが大切です。ハラスメントがないことが「ゼロ」であるのに対し、心理的安全性は「プラス」を目指す概念です。組織が成長し、イノベーションが生まれるためには、心理的安全性が積極的に促進されることが必要です。本日は、企業文化の進化と心理的安全性を高めることの重要性、次回は心理的安全性を高めるための具体的なアプローチについて考えます。

心理的安全性の高い職場とは?
心理的安全性が高い職場とは、社員が自由に意見を述べ、ミスを恐れずにチャレンジできる環境です。社員が「これを言っても大丈夫かな?」と心配せずに発言できる職場は、コミュニケーションが活性化し、意欲的な提案や新しい発想が生まれやすくなります。こうした環境は、ただの「優しい雰囲気」ではなく、積極的に意見を交わし、建設的な対話を通じて課題を解決する場を意味します。
例えば、あるIT企業では、プロジェクト進行中に発生したミスをチーム全体でオープンに共有し、責任追及よりも「なぜミスが起きたか」を学びの機会として捉える文化を構築しています。これにより、社員は安心して問題を共有し、解決に向けた建設的な議論を行うことができるようになりました。このような取り組みは、結果的に社員のモチベーションを高め、組織のパフォーマンス向上にもつながっています。

企業文化の進化と心理的安全性の重要性
以前は、「成果至上主義」や「個人の責任を追及する文化」が一般的でしたが、現在では企業文化の進化が求められています。組織全体が心理的安全性を高めることにフォーカスすることで、短期的な成果だけでなく、長期的な成長と持続的な競争力を獲得することができます。
実際、Googleが行った社内調査「プロジェクト・アリストテレス」では、最も成功したチームの共通点として「心理的安全性」が重要であることが明らかになっています。この調査によって、個人のスキルや知識以上に、チームの中で安心して意見を交わせる環境が成功を左右することが示されました。

このように、心理的安全性の高い職場づくりは、企業の成長において欠かせない要素です。社員がリスクを恐れずに発言し、意見を交わすことができる環境を作ることで、イノベーションが生まれ、長期的な競争力を持つ組織が形成されます。
次回は、心理的安全性を高めるための具体的なアクションについて考察します。


#心理的安全性
#企業文化の進化
株式会社アイデアル 山口幸子
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