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【 コラム 】リスキリングの必要性について

公開日:2024年5月24日

最近よく耳にする「リスキリング」という言葉をご存知でしょうか。リスキリングとは、新しいスキルや知識を習得することで、従業員の職務能力を向上させ、企業の競争力を高める取り組みです。現代のビジネス環境は急速に変化しており、テクノロジーの進化やグローバル化が進む中で、従来のスキルセットだけでは競争力を維持することが難しくなっています。このような状況下で、リスキリングの必要性はますます高まっています。
先日出席したシンポジウムで、今後無くなる仕事と共に、残る仕事であっても仕事の内容は変わるという報告がありました。その中で私の職業である人事コンサルタントも78%の仕事が変わるということで、大きな危機感を感じました。私自身も自分事として、皆さんと一緒にリスキリングを考えてまいりたいと思います。

まず、リスキリングが求められる背景について考えてみましょう。AIや自動化技術の進展により、多くの職種が機械に取って代わられる可能性があります。例えば、データ入力や簡単な計算業務などは自動化が進み、人間の役割が減少しています。こうした技術の進化に対応するためには、新たなスキルの習得が不可欠です。また、デジタル技術の普及によって、多くの産業でビジネスモデルが変わりつつあります。例えば、小売業ではオンライン販売が主流となり、物流やマーケティングの手法も変化しています。このような変化に適応するためには、従業員が新しい知識や技術を学ぶ必要があります。さらに、労働市場が流動化する中で、職業の寿命が短くなり、従業員が複数のキャリアを経験することが一般的になっています。このような状況では、常に新しいスキルを習得し続けることが重要です。

リスキリングを実施することには、多くのメリットがあります。まず、リスキリングを通じて従業員のスキルセットを最新のものに保つことで、企業は市場の変化に迅速に対応することができます。これにより、競争力を維持し、成長を続けることが可能となります。また、従業員にとっても、リスキリングはキャリアの発展に大きく寄与します。新しいスキルを習得することで、キャリアの選択肢が広がり、自己実現の機会が増えます。さらに、スキルアップは仕事に対する満足度やモチベーションの向上にもつながります。企業がリスキリングの機会を提供することで、従業員は会社に対する忠誠心を高めます。自分の成長を支援してくれる企業に対しては、離職率が低下し、人材の定着率が向上します。

では、リスキリングを効果的に推進するためには、どのような方法があるでしょうか。まず、企業内で継続的な学習プログラムを導入することが重要です。オンラインコースや社内研修、ワークショップなど、多様な学習の場を提供し、従業員が自分に合った方法でスキルを習得できるようにします。また、経験豊富な従業員をメンターとして指名し、新しいスキルを学ぶ従業員をサポートするメンター制度の確立も効果的です。さらに、実際のプロジェクトに参加することで、従業員は学んだスキルを実践的に応用することができます。これにより、スキルの定着が促進されます。必要に応じて、外部の教育機関や専門家の協力を得ることも重要です。最新の知識や技術を取り入れることで、リスキリングの質を高めることができます。

リスキリングは、現代のビジネス環境において必要不可欠な取り組みです。技術の進化や産業構造の変化に対応するためには、従業員が常に新しいスキルを習得し続けることが求められます。リスキリングを通じて企業の競争力を高め、従業員のキャリア開発を支援することで、持続的な成長と成功を実現することができます。企業は、リスキリングの重要性を認識し、積極的に推進することが求められています。

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株式会社アイデアル 山口幸子
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