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【 コラム 】1on1ミーティングの具体的な進め方

公開日:2023年7月7日

前回は「1on1ミーティングの心構え」についてお伝えしたので、今回は、実際に1on1ミーティングを行う際の具体的な進め方についてお伝えします。
あくまで1つの例なので、ミーティングの目的や面談の相手(部下)の要望に応じて工夫をすることが重要です。また、今回は面談時間を30分と想定して、時間配分例をお伝えします。時間配分についても柔軟に調整することで、面談の相手(部下)が最大限の価値を得られるように心がけることが大切です。

以下の内容を30分で配分して話を行いましょう。1時間で行うとき、15分で行うときなど、時間配分を考えて行う必要があります。

1)アイスブレイクと心身の健康チェック⇒1~5分
<アイスブレイク>
アイスブレイクの1つの要素として、プライベートの相互理解があります。効果としては、場を和ませることができます。部下の仕事以外の顔をどのくらい知っているか?というのは信頼関係に影響を与えます。また、プライベートのことをどのくらい上司に知られても良いか?というのは部下にとって信頼のバロメーターとも言えます。ただし、気をつけなくてはならないのは「セクハラ」「パワハラ」といった問題です。部下からプライベートのことを「聞き出す」というスタンスではなく、「結果として話してもらえる」関係をコツコツとつくっていくスタンスが重要です。
<心身の健康チェック>
心身の健康チェックとは心身の状態や業務量、業務時間などを確認することです。ミーティングの度に同じ内容を繰り返すことにはなりますが心身の健康のチェックはタイミングが大事なので毎回聞くようにしましょう。聞く内容としては、体調確認(メンタルと身体)、業務量、コミュニケーションの3つになります。

2)面談の目的の確認⇒2~3分
具体的に内容に入る前に、面談の目的を再確認します。どのようなトピックを議論するのか明確にし、共通の目標を確立します。また、目的について部下に同意をもらうことも重要です。

3)前回の振り返りとモチベーションアップ⇒5~10分(前回があった場合)
前回の1on1で決めた課題に対して、どのような取り組みを行ったかを確認します。取り組みに関して聞く時には、褒める部分が出てくるように聞き出します。
「〇〇に関して具体的に教えてもらえるかな?」
「〇〇ってこういうことなのかな?」
「他にはどんなことがあるかな?」
「もう少し詳しく教えてもらってもよいかな?」
取り組みに関して全て聞いたら、具体的な内容に関して触れながら承認を行います(褒める)。その時に前回の1on1から本人を見ていて業務の中で気づいた素晴らしい点も伝えながら褒めるようにしましょう。
「〇〇に積極的に取り組んで成果を出してくれたんだね!ありがとう」
「〇〇についてはしっかりできているね。素晴らしいね」
「〇〇の取り組みについて〇〇さんがとても褒めていたよ」

4)成長の支援(メインの話題)⇒10~15分
●業務・組織課題の改善に関して
課題や困難な点の共有をします。
①参加者が直面している課題や困難な点について話し合います。
②問題を具体化し、原因を特定し、解決策を模索します。
③必要に応じて、アドバイスや意見を交換し合います。
●目標設定・評価に関して
期初だけに限らず1~2ヵ月に1回設定すると良いでしょう。1on1においては、業務・組織課題の改善に関しての話が中心ですが、それは、すべて期初に立てた目標に繋がってきます。1on1時には、必ず目標設定・評価シートを持参して話をするようにしましょう。部下が業務改善に関して話をしていることを、「それって、この目標に繋がっているね」など目標に繋げて話を行うようにしましょう。また、1~2ヵ月に1度は設定した目標に対しての進捗に関して話をしておくと、目標に対しての納得感が高まってきます。
●部下個人のキャリア開発のサポート
数ヶ月に1回設定すると良いでしょう。部下の成長を支援することは、上司の大きなミッションの1つです。部下自身が自ら学び成長するプロセスを支援することが重要です。キャリアマネジメントを部下が自分自身で取り組めるようにサポートを行いましょう。上司がキャリアについて、一緒に整理することで上司との信頼関係構築にも繋がります。
●戦略・方針の伝達
会社の戦略・方針が出たら設定すると良いでしょう。部下全体に対しても行いますが、会社の戦略・方針が、部下一人一人の活動にどのように影響をするのか?を伝えるために、1on1時にも話をするようにしましょう。タイミングよく分かりやすく部下に伝えることで理解が深まり、モチベーションに繋がります。

5)アクションプランの策定⇒5分~10分
1on1で決めたことを、いつまでにどこでなにをどのように行うか(5w1h)のアクションプランを部下に考えさせましょう。そして、最後に1on1での気づき・感想・質問を確認しましょう。

6)フィードバックとフォローアップの確認、1on1のまとめ⇒5分
1on1のクロージングです。アクションプランを部下に考えさせたら、面談の内容やプロセスに対するフィードバックを行います。最後に面談を締めくくり、次回の面談やフォローアップする必要があればフォローアップの予定を確認します。

上記は、あくまで面談の進め方の一例です。目的や部下の要望や状況に合わせてその場を創り上げていくことが重要です。


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株式会社アイデアル 山口幸子
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